レシチン 4つの効果・効能と副作用 Lecithin


サプリとしてのレシチンは、大豆やヒマワリの種に含まれるリン脂質です。

大豆レシチンの主な成分は、以下のようになっています(含有量の参考)。

・ホスファチジルコリン 29% (メイン成分です)
・ホスファチジルエタノールアミン 20%
ホスファチジルイノシトール 13% (パニック障害、躁病などに効果の可能性あり)
ホスファチジルセリン 5.9% (認知機能を高めると言われています)

レシチンの効果副作用を世界の大学や研究機関の論文からエビデンスベースで紹介します。

研究論文紹介・目次

1)レシチンはコレステロールを改善する。
2)レシチンは脳に良い。
3)レシチンは肝臓を保護する。
4)レシチンは胃腸を助ける。
レシチンの飲み合わせ・相互作用
レシチンの副作用
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レシチン 効果

 

1)レシチンはコレステロールを改善する。

エビデンス高

高コレステロール血症患者へのレシチンの投与は、胆汁分泌を増加させることによってコレステロール濃度を低下させる可能性がある。(参照論文 1)

レシチンは、LDLコレステロール過剰を改善し、有益なコレステロールであるHDLの肝臓における合成を促進する。(参照論文 2)


 

2)レシチンは脳に良い

レシチンによる気分および心拍数への影響を調べた試験において、レシチンはストレスに対する副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)およびコルチゾール応答を減少させた。ストレス関連障害の治療におけるレシチンの可能性を示唆している。(参照論文 3)

大豆レシチンに由来するホスファチジルセリンは、非抑うつ高齢者の精神状態、記憶および気分を改善する可能性がある。(参照論文 4)


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3)レシチンは肝臓を保護する。

ラットにおいて、レシチンは、肝臓中のACAT(コレステロールの吸収に関わる)活性を減少させ、胆汁形成および胆汁脂質分泌、特に胆汁中のコレステロール産生を刺激する。レシチンが豊富な食事は、肝臓のコレステロール恒常性とリポ蛋白代謝を改善する可能性がある。(参照論文 5)


 

4)レシチンは胃腸を助ける

潰瘍性大腸炎者を対象とした試験において、レシチンはその乳化特性によって、腸内の粘液を改善し、消化プロセスを容易にし、消化器系の繊細な内層を保護する。(参照論文 6)


胃腸を助けるサプリ一覧

注意レシチンの飲み合わせ・相互作用

レシチン(リン脂質)は、疎水性/脂溶性の薬物または栄養素、多くのポリフェノール(クルクミンや茶カテキンなど)の吸収を高める。※吸収を増強することにはメリット(効果の増強)とデメリット(適正量を超える可能性)があります。(参照論文 7)


 

注意レシチンの副作用

レシチンには、免疫グロブリンE(IgE)結合タンパク質が含まれ、これらのタンパク質が免疫系の抗体に結合すると、抗体はアレルギー反応を引き起こし、急速な炎症および消化不快感を引き起こす可能性がある。(参照論文 8)

ホスファチジルコリンは、腸内細菌や肝臓に代謝されて、心臓発作または脳卒中のリスク増大と関連するトリメチルアミン-N-オキシド(TMAO)となり心血管疾患の原因になりうる。(参照論文 9)


 

出典 References

参照論文1 : Influence of soy lecithin administration on hypercholesterolemia. (2010年)
参照論文2 : Dietary Effects on Cardiovascular Disease Risk Factors: Beyond Saturated Fatty Acids and Cholesterol (2001年)
参照論文3 : Effects of soy lecithin phosphatidic acid and phosphatidylserine complex (PAS) on the endocrine and psychological responses to mental stress. (2004年)
参照論文4 : Positive Effects of Soy Lecithin-Derived Phosphatidylserine plus Phosphatidic Acid on Memory, Cognition, Daily Functioning, and Mood in Elderly Patients with Alzheimer’s Disease and Dementia (2014年)
参照論文5 : Effects of dietary soybean lecithin on plasma lipid transport and hepatic cholesterol metabolism in rats (2003年)
参照論文6 : Lecithin as a Therapeutic Agent in Ulcerative Colitis (2013年)
参照論文7 : Bioavailability and activity of phytosome complexes from botanical polyphenols: the silymarin, curcumin, green tea, and grape seed extracts. (2009年)
参照論文8 : Identification of IgE-binding proteins in soy lecithin. (2001年)
参照論文9 : Gut flora metabolism of phosphatidylcholine promotes cardiovascular disease (2011年)

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