ＰＱＱ ７つの効果・効能と副作用 Pqq
PQQ（ピロロキノリンキノン、ＰＱＱ）は、ミトコンドリアを活性化すると言われている補酵素です。
食品としては、納豆（含有量61μg/kg）やキウイ（含有量27μg/kg）やパパイヤ（含有量27μg/kg）などに微量含まれています。また、母乳（含有量140μg/kg）にも含まれています。
ミトコンドリアは細胞内のエネルギー工場であり寿命や健康と関わっていると言われています。ＰＱＱはミトコンドリアの増加や活性化をテーマとしたサプリでよく見かけられる成分です。
ＰＱＱの効果と副作用を世界の大学や研究機関の論文からエビデンスベースで紹介します。
1）ＰＱＱはミトコンドリアを活性化する。
エビデンス高マウスにおいて、ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）はミトコンドリアの量および機能に影響する。PQQ欠損マウスは、PQQ補給マウスよりも体重が減少し、血漿グルコースレベルが低く、ミトコンドリアが20-30％少なかった。(参照論文 1)
ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）は、ミトコンドリアの生合成を制御するCREBとPGC-1αを活性化する（ミトコンドリアを活性化する）。(参照論文 2)
2）ＰＱＱは脳に良い。
げっ歯類脳卒中モデルにおいて、ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）は、ニューロン細胞における抗酸化物質としての役割により、脳神経保護に関わるタンパク質（DJ-1）を増加させ、ニューロン細胞死を防止する。(参照論文 3)
ラットにおいて、ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）は、慢性的な酸化ストレスによって引き起こされる認知障害を逆転させ、記憶検査のパフォーマンスを改善した。(参照論文 4)
平均58歳の42人を対象とした研究において、ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）は、視覚的空間テストが低得点だった高齢者の認知機能を有意に改善した。(参照論文 5)
3）ＰＱＱは老化を防ぐ。
ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）は、サーチュイン遺伝子のSIRT1およびSIRT3の発現または活性を増加させることによって、ミトコンドリアに良い効果を与える可能性がある。(参照論文 6)
ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）は抗酸化能力によって線虫 C. elegans の寿命を延長する。(参照論文 7)
4）ＰＱＱは抗酸化作用を持つ。
抗酸化物質として、ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）はビタミンC（アスコルビン酸）や一般的なポリフェノールよりもモル基準で約100倍有効である。(参照論文 8)
ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）は、酸化的ストレスによる脂質過酸化、タンパク質カルボニル形成、およびミトコンドリア呼吸鎖の不活性化に対してミトコンドリアを保護する有効な抗酸化物質であるが、対照的に、PQQは培養細胞への広範な細胞死を引き起こす。PQQの反応性はその環境に依存し、異なる生物学的系によって、抗酸化剤として作用したり、逆に酸化促進剤として作用したりする。(参照論文 9)
5）ＰＱＱは炎症を抑える。
健康な人を対象とした試験において、20mg（0.075mg/kg）のピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）を1-3週間摂取することにより、炎症のレベル（C反応性蛋白45％およびIL6）が有意に減少した。(参照論文 10)
7）ＰＱＱは心臓に良い。
虚血および再灌流のラットモデルにおいて、ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）は、心筋梗塞サイズを減少させ、心機能を改善する。(参照論文 12)
ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）は、フリーラジカル生成の減少およびMTPの抑制によって心臓を保護する。(参照論文 13)
注意ＰＱＱの副作用
ラットにおいて、ピロロキノリンキノン（ＰＱＱ）を11-12mg/kgで腎尿細管炎症、20mg/kgの注射で腎毒性および肝毒性の症状、高用量（500mg/kg）の投与は急性致死を引き起こす。(参照論文 14)
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- 参照論文1 : Pyrroloquinoline quinone modulates mitochondrial quantity and function in mice. (2006年)
- 参照論文2 : Pyrroloquinoline Quinone Stimulates Mitochondrial Biogenesis through cAMP Response Element-binding Protein Phosphorylation and Increased PGC-1α Expression. (2010年)
- 参照論文3 : Pyrroloquinoline quinone prevents oxidative stress-induced neuronal death probably through changes in oxidative status of DJ-1. (2008年)
- 参照論文4 : Pyrroloquinoline Quinone (PQQ) Prevents Cognitive Deficit Caused by Oxidative Stress in Rats (2008年)
- 参照論文5 : Effect of the Antioxidant Supplement Pyrroloquinoline Quinone Disodium Salt (BioPQQ) on Cognitive Functions. (2016年)
- 参照論文6 : Pyrroloquinoline quinone increases the expression and activity of Sirt1 and -3 genes in HepG2 cells. (2015年)
- 参照論文7 : Pyrroloquinoline quinone enhances the resistance to oxidative stress and extends lifespan upon DAF-16 and SKN-1 activities in C. elegans. (2016年)
- 参照論文8 : Pyrroloquinoline Quinone Modulates Mitochondrial Quantity and Function in Mice (2006年)
- 参照論文9 : Antioxidant and pro-oxidant properties of pyrroloquinoline quinone (PQQ): implications for its function in biological systems. (2003年)
- 参照論文10 : Dietary pyrroloquinoline quinone (PQQ) alters indicators of inflammation and mitochondrial-related metabolism in human subjects. (2013年)
- 参照論文11 : Effects of Oral Supplementation with Pyrroloquinoline Quinone on Stress, Fatigue, and Sleep (2012年)
- 参照論文12 : Pyrroloquinoline quinone (PQQ) decreases myocardial infarct size and improves cardiac function in rat models of ischemia and ischemia/reperfusion. (2004年)
- 参照論文13 : Pyrroloquinoline Quinone Preserves Mitochondrial Function and Prevents Oxidative Injury in Adult Rat Cardiac Myocytes (2007年)
- 参照論文14 : Potential physiological importance of pyrroloquinoline quinone. (2009年)
