疲労を軽減する4つのサプリを紹介 Reduce-fatigue
疲労の対策には、まずは休息と睡眠、疲れにくい体力づくりが大事です。しかし本当に忙しくて休む暇もないときは、サプリメントで少しでも疲労回復できないかとも思います。
疲労を軽減する効果を持つ可能性があるサプリメント成分を、世界の大学や研究機関の論文からエビデンスベースで紹介します。
- 1)アスタキサンチン
- 2)亜鉛
- 3)カルノシン
- 4)PQQ
疲労を軽減する成分・目次
1)アスタキサンチン
マウスにおける研究で、脂肪燃焼の増加(脂肪酸蓄積が有意に減少)、乳酸塩濃度の低下、持久力の増加が認められた。(参照論文 1)
アスタキサンチンは、マウスの運動誘発性の骨格筋および心筋の損傷を抑える。(参照論文 2)
アスタキサンチンの抗酸化作用は、ラットの強制水泳試験での疲労を有意に遅延させる可能性がある。(参照論文 3)
2)亜鉛
慢性疲労症候群(CFS)患者の血中亜鉛濃度を健常ボランティアに対して調べたところ、CFS患者の血中亜鉛は正常対照より有意に低く、血清亜鉛が少ないほど慢性疲労の重症度が高かった。(参照論文 4)
激しい運動が甲状腺ホルモンやテストステロンレベルを著しく枯渇させ、疲労の原因となることがあるが、亜鉛補給はこの損失を防ぐことができる。疲れのほか運動能力にも利益をもたらす可能性がある。(参照論文 5)
3)カルノシン
2005年から2015年の間に発表された無作為化臨床試験において、「ベータアラニン」、「ベータアラニンおよび運動」、「カルノシン」または「カルノシンおよび運動」という用語についてデータ分析した結果によると、23の研究があり、運動の時間、酸素消費および疲労までの時間に統計学的有意差は観察されなかったが、筋肉の疲労感および生化学的パラメータが有意に改善された。また、運動能力の改善については疲労軽減よりは少ないものの証拠が見出された。(参照論文 6)
女性において骨格筋のカルノシン量が多いと等速性収縮(アイソキネティック)や等尺性筋収縮(アイソメトリック)の疲労に対する抵抗性が上昇する。また、女性のカルノシン量は食事中のタンパク質摂取量によって影響される。(参照論文 7)
- 参照論文1 : Effects of astaxanthin supplementation on exercise-induced fatigue in mice. (2006年)
- 参照論文2 : Astaxanthin Limits Exercise-Induced Skeletal and Cardiac Muscle Damage in Mice (2004年)
- 参照論文3 : Astaxanthin Supplementation Delays Physical Exhaustion and Prevents Redox Imbalances in Plasma and Soleus Muscles of Wistar Rats (2014年)
- 参照論文4 : Lower serum zinc in Chronic Fatigue Syndrome (CFS): relationships to immune dysfunctions and relevance for the oxidative stress status in CFS. (2006年)
- 参照論文5 : The effect of exhaustion exercise on thyroid hormones and testosterone levels of elite athletes receiving oral zinc. (2006年)
- 参照論文6 : Effects of beta-alanine supplementation on performance and muscle fatigue in athletes and non-athletes of different sports: a systematic review. (2017年)
- 参照論文7 : Influence of Skeletal Muscle Carnosine Content on Fatigue during Repeated Resistance Exercise in Recreationally Active Women (2017年)
- 参照論文8 : Effects of Oral Supplementation with Pyrroloquinoline Quinone on Stress, Fatigue, and Sleep (2012年)