グリシン 3つの効果・効能と副作用 Glycine
グリシンとは、アミノ酸の1つであるアミノ酢酸のことで、コラーゲンに多く(全体の3分の1くらい)含まれています。
静菌作用があり食品添加物としても使われています。
パウダーで摂取すると独特の甘い味がして好みがわかれるところです。
グリシンの効果と副作用を世界の大学や研究機関の論文からエビデンスベースで紹介します。
1)グリシンは脳に良い。
エビデンス高アルコール中毒のラットでは、グリシンは血液循環、肝臓および脳におけるコレステロール、遊離脂肪酸およびトリグリセリドの蓄積を減少させ、最終的に脳の浮腫を減少させる。(参照論文 1)
グリシンは、マウスの脳の微小血管に血管拡張作用を及ぼし、ヒスタミンによって誘発された脳の鬱血を抑える。(参照論文 2)
グリシンは、味覚や吐き気に対する不満などを改善し、成人の強迫性障害の治療の補助として役立つ。(参照論文 3)
グリシンは統合失調症の症状を有意に減少させる。(参照論文 4)
2)グリシンは炎症を抑える。
炎症細胞に直接作用する効果により、グリシンは炎症性サイトカインを抑制する。(参照論文 5)
グリシンは、敗血症、成人呼吸窮迫症候群、関節炎、および炎症を伴う他の疾患の治療に臨床的に有用な可能性がある。(参照論文 6)
3)グリシンは睡眠を改善する。
グリシン摂取は睡眠の質を改善する。睡眠前にグリシンを摂取した後、翌日の被験者は、日中の眠気が軽減され、記憶力認識力が改善された。(参照論文 7)
グリシン摂取は、ノンレム睡眠時間を増加させ、深い睡眠の比率を向上させる。(参照論文 8)
注意グリシンの副作用
グリシンの副作用として9人の患者(4.5%)でわずかな鎮静(sedation、眠気)が観察された。(参照論文 9)
- 参照論文1 : Glycine modulates hepatic lipid accumulation in alcohol-induced liver injury. (2003年)
- 参照論文2 : Assessment of microcirculatory effects of glycine by intravital microscopy in rats. (2012年)
- 参照論文3 : Adjunctive glycine in the treatment of obsessive-compulsive disorder in adults. (2009年)
- 参照論文4 : Adjunctive high-dose glycine in the treatment of schizophrenia. (2001年)
- 参照論文5 : L-Glycine: a novel antiinflammatory, immunomodulatory, and cytoprotective agent. (2003年)
- 参照論文6 : Glycine: a new anti-inflammatory immunonutrient. (1999年)
- 参照論文7 : Glycine ingestion improves subjective sleep quality in human volunteers, correlating with polysomnographic changes (2007年)
- 参照論文8 : The Sleep-Promoting and Hypothermic Effects of Glycine are Mediated by NMDA Receptors in the Suprachiasmatic Nucleus (2015年)
- 参照論文9 : Neuroprotective effects of glycine for therapy of acute ischaemic stroke. (2000年)
出典 References
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